
言葉を話せないワンちゃんにとって、健康診断は人よりも大切です。
自覚症状がない時に病気に気づいてあげることで、早期に治療を行うことができます。
それにより、健康で元気にいられる時間が長くなったり、簡単なうちに治療が行えると、結果的には治療費が抑えられるかもしれません。
また、健康な時の数値や状態がわかることで、実際に具合が悪くなった時に治療をより適切に行うことができます。
健康診断の頻度
1才以上のワンちゃんは年1回、7才以上のワンちゃんは年に2回の健康診断を受けていただく事を推奨しております。
ワンちゃんは高齢になると、心臓病や内分泌疾患、腫瘍、骨・関節の病気、泌尿器の病気にかかりやすくなってきます。
7才以上のワンちゃんは若い子に比べて、2倍これらの病気になりやすいといわれます。
健康診断の実施時期の例(年2回受ける場合)
4~6月
フィラリア検査やワクチン接種の際に、併せて簡易的な健康診断を行います。ご予約は、ワクチン・予防薬処方ではなく、健康診断でお取りください。
10~12月
1回目の健康診断から半年ほど期間をあけて、しっかりとした健康診断を行います。

2つの健康診断コース
当院では、2つの健康診断コースをご用意しています。
1才~7才のワンちゃんの健康診断(年1回)では簡易健診コース、
7才以上のワンちゃんの健康診断(年2回)では、簡易健診コースを春に、しっかり健診コースを冬に受けられることをおすすめします。
※検査結果は1週間~2週間後のご説明となります。
簡易健診コース | しっかり健診コース | |
身体検査 | 〇 | 〇 |
血球検査 | 〇 | 〇 |
血液生化学検査 | 〇 | 〇 |
尿検査* | 〇 | 〇 |
便検査* | 〇 | 〇 |
レントゲン検査 | 〇 | 〇 |
心臓超音波検査 | ー | 〇 |
腹部超音波検査 | ー | 〇 |
料金** |
*尿と便は、当日のものを採取して持参してください。
**診察費やフィラリア検査代、ワクチン代は別途かかります。
検査内容
身体検査
体重測定をしてから視診、触診、聴診により、異変がないかを鼻の先からしっぽまでしっかりとチェックします。
血球検査・血液生化学検査
貧血や炎症がないか、肝臓、腎臓などの内臓に異常がないかを調べます。
レントゲン検査
心臓、肺や骨、関節、内臓に異常がないかを調べます。
尿検査
尿を調べ、膀胱炎、腎臓病や糖尿病の有無をチェックします。
便検査
消化管の寄生虫の有無や腸内細菌叢のバランスを調べます。
腹部超音波検査
肝臓や脾臓、腎臓、副腎、消化管や膀胱に異常がないかを調べます。
レントゲン検査よりも詳細な画像を見ることができます。
心臓超音波検査
心臓の動きをリアルタイムで確認します。心臓の収縮機能や拡張機能、心臓内に逆流がないかを調べます。
健康診断の流れ
- 1.予約
- 事前に健康診断の予約をお願いします。LINEで予約できます。月曜~土曜の午前中のみ予約できます。
簡易健診コースは診察時間内に検査が終わりますが、しっかり健診コースの場合はお預かりして検査を行います。午後にお迎えに来られてください。
簡易健診コース、しっかり健診コースのどちらかをご予約時にお選びください。
検査に立ち会うことをご希望でありましたら、11:00以降の診療時間でご予約をお取りください。
- 2.当日の準備
- しっかり健診コースの場合は、当日の朝はご飯を食べさせず、午前中の診療時間(9:30~12:30)にご来院ください。
簡易健診コースの場合は、絶食は必要ありません。
当日採取した尿と便をご持参ください。
尿や便が採取できなかった場合は、後日ご持参いただければ検査いたします。
- 3.ご来院
- ご予約いただいた時間にご来院いただき、受付にお声がけください。
その際に、採取した尿と便をお渡しください。
- 4.問診・触診・視診
- 診察室にお呼びして、お話を伺った後、触診・視診・聴診を行います。
- 5.各種検査
- 血液検査、レントゲン検査、超音波検査、尿検査、便検査などを行います。
- 6.お会計
- 健康診断の当日にお会計をさせていただきます。
しっかり健診コースの場合は、ワンちゃんのお迎え事に会計をいたします。
- 7.検査結果のご説明
- 1~2週間後に検査結果をご報告します。
検査結果が出ましたらお電話、もしくはLINEでお伝えしますので、それからご来院ください。
検査結果に異常がなければ、飼い主様のみのご来院で問題ありません。
異常が見つかりただちに治療が必要なときは、ワンちゃんと一緒にご来院していただき、治療へ進みます。