
避妊・去勢手術についてご不安に思われる方も多いと思います。
なんのためにするのか?
注意点は?
何才でするの?
手術を受けたいけどどうしたらいいですか?
ここでは、ネコちゃんの避妊・去勢手術についてご説明します。
避妊・去勢手術の目的
妊娠させないということだけでなく、高齢になってから起こるかもしれない病気の防止や、スプレー行動、攻撃性といった問題行動を防止することが目的です。
避妊・去勢手術をしたネコちゃんの方が、平均寿命が長くなることがわかっています。
<避妊手術>
・妊娠させない
・子宮、卵巣や女性ホルモンに関連した病気を防ぐ
子宮蓄膿症や乳腺腫瘍、卵巣腫瘍、子宮や膣の腫瘍など
・女性ホルモンに関連した問題行動を抑制する
発情徴候(激しい声で鳴く)など
<去勢手術>
・妊娠させない
・精巣や男性ホルモンに関連した病気を防ぐ
精巣腫瘍など
・男性ホルモンに関連した問題行動を抑制する
攻撃性、マーキング、他の猫との喧嘩など
避妊手術とは
腹部中央を開腹し、卵巣と子宮を摘出する手術です。日帰りで手術は行います。
手術時間はおよそ1時間です。
術後は、術後服を着用してもらい、1週間後に抜糸をします。
去勢手術とは
陰嚢皮膚を切開し、精巣を摘出する手術です。日帰りで手術は行います。
手術時間はおよそ10分です。
術後には、エリザベスカラーも服も必要ありません。また、抜糸もありません。
手術の注意点
・全身麻酔
全身麻酔が必要となりますので、リスクは0%ではないと言えます。
当院では、できる限り100%安全な手術を行えるように、術前にしっかりと動物の体調を確認してから手術を行います。
また、手術中は生体モニターにより心電図、血中酸素飽和度、血圧、体温、換気状態などに異変が起きていないかをしっかりと確認しながら、手術を安全に行えるように細心の注意を払っています。
術後も麻酔からきちんと覚めてもらうまで、動物をしっかりと見守ります。
・傷口の問題
縫合した場所が、化膿してしまう可能性がまれにあります。
術後1週間は、服で傷口をなめてしまうことを防ぎつつ、お薬で化膿しないように対処します。
・肥満
手術後は、肥満になりやすくなります。
手術前と同じ食事量、カロリーでは太ってしまうため、術後落ち着いたら、低カロリーのフードへ変更していく必要があります。
避妊・去勢手術をする時期
初回発情前(生後6か月齢ごろ)
初回発情前の6か月齢ごろが適しています。
乳腺腫瘍の発生率は初回発情前に卵巣を摘出した方が低くなること、性ホルモンによる問題行動は、手術が遅くなると改善しない場合が多くなることが理由です。
ただし、その子その子によって最適な時期は違いますので、診察をしたうえで適切なタイミングについてお伝えします。
避妊・去勢手術の流れ
- 1.術前診察
- まずはLINE予約で診察の予約をお取りください。
診察を行い、血液検査、レントゲン検査によりネコちゃんの状態を確認したうえで、手術の予約を別日に取ります。
手術前の注意事項については、術前診察でご説明いたします。
- 2.手術前日
- 避妊・去勢手術は全身麻酔で行いますので、前日の夜20時以降は絶食でお願いします。
おやつや缶詰、チュールなども食事に含まれます。水は当日の朝8時まで飲むことができます。
お腹がすきますので、同居の子の食事や落ちているものなどを口にしないように注意してください。
- 3.手術当日
- 指定の時間(午前中)にご来院ください。
ご来院いただいたら、体調や状態を確認してからネコちゃんをお預かりします。
- 4.避妊・去勢手術
- 全身麻酔下で避妊・去勢手術を行います。
手術中は、生体モニターにより心電図、血中酸素飽和度、血圧、体温、換気状態などに異変が起きていないかをしっかりと確認しながら、安心・安全な手術を心がけます。
手術時間はおよそ10分~1時間になります。
- 5.お迎え
- 避妊・去勢手術は基本的に日帰りで行います。指定の時間(夕方)にお迎えにいらっしゃってください。お迎え事には、退院時の注意事項についてお伝えいたします。
- 6.帰ってから
- 帰宅後は、指定の時間に飲水と食事を再開してください。また、数日は安静にしてください。
生活はいつも通りで構いません。
傷口を舐めてしまうのを防止するために、避妊手術後は、術後服を着用してもらいます。貸し出しをしておりますが、お持ちのものがある場合は、手術当日に当院に預けてください。
- 7.抜糸
- 手術から1週間後に抜糸を行います。
抜糸まで、服は着用をお願いします。
避妊・去勢手術の料金については、料金表にご案内しております。詳しくはそちらもご確認ください。